成都--『三国志』の舞台となった情緒あふれる古都
成都は四川省の省都をとして、いくつかの王朝が都を置いてきたが、やはり有名なのは三国時代、劉備や諸葛孔明が活躍でした。いちばんの見どころは杜甫草堂と武侯祠、杜甫草堂は唐代の詩人杜甫が住んだ庵を建て直したもので、修復のたびに規模を拡大ました。長安を逃れ、放浪生活を余儀なくされた杜甫がここに居を構えたのは約4年間でした。その間に200以上の作品を残しています。武侯祠は諸葛孔明を祀った祠堂で、のちに君主である劉備を祀った昭烈祠と合併されましたが、孔明を敬愛する人々が武侯祠と呼ぶようになりました。郊外にも2300年前の水利施設都江堰など見どころが多いです。
四川省の成都は実に楽しい街です。「安順廊橋」は高層ビルに囲まれながらもひと際、存在感を示していました。中国の歴史を感じる美しい橋と現代建築のビル、なんとも言えない好対照のライトアップに感激するばかりでした。杜甫が建築技師として成都の役所時代を過ごした故居、「杜甫草堂」の竹林の美しさは見事なものでした。市街地にあるパンダの公園の竹のトンネルのその美しさ、その趣をなんと表現すればいいのでしょうか。
中国の歴史を感じさせる、世界のどこにも見られないようなスターバックスの店もありました。玄関の古風な門とスタバのロゴの取り合わせがなんともユニークでした。寛窄巷子(クァンツァイハンヅ、広い路地と狭い路地の意)は清の時代の古い家屋を改装し現代風に装飾デザインした店が競い合い軒を連ねる面白い路地です。寛窄巷子はそんな路地でした。お店のデザインは現代風ながらも歴史を感じさせ、清代と現代が融合したデザイン性にも優れたドキドキする街です。レストラン、コーヒーショップ、食品店、土産物店など、お店の装飾デザインを見ているだけで時間が経つのを忘れてしまいます。
寛窄巷子でお昼は四川名物の担担麺、夜は柔らかく美味しい東坡肉(トンポーロ)を食べました。お店の入り口では店の由来になった宋代の文人、東坡こと蘇軾の銅像が出迎えてくれました。値段も高くはなく手頃で、東坡肉は口の中でとろけるような味でした。
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