成都の北東40km、広漢(クアンハン)にある遺跡である。1929年に最初に玉石器が出土、1986年には多くの青銅器が出土し、約3300年前と推定されて黄河文明と異なる文明があったことで注目された。博物館には、目の飛び出た特異な青銅の面や、金器、玉石器などの出土品が展示されている。
今から30数年前、三星堆で祭祀場跡が発見され、古蜀文明(古代四川文明)が世間の人々を大いに驚かせた。だが、三星堆遺跡にはいまだ解明されていない様々な謎があり、考古学界の学術研究による研究と解明が待たれる。9月5日、四川省文物局は、四川省広漢市で、「古蜀文明保護・伝承プロジェクト:2020年度三星堆遺跡考古発掘・研究諮問会」を開き、祭祀エリアを対象としたさらなる発掘研究をスタートすることを発表した。
2019年10月22日から2020年8月8日まで、四川省文物考古研究院と四川広漢三星堆博物館は、三星堆遺跡での系統的かつ全面的な考古探査・発掘作業を共同で展開し、「1号・2号祭祀坑」周辺の祭祀エリアおよび残されている各年代の序列および空間的局面の探査・研究をほぼ完了させ、新たな「祭祀坑」を発掘するための基礎を築き上げた。四川省文物考古研究院は28日、三星堆周辺で重要遺跡となる「聯合遺跡」が見つかったと発表した。専門家は、「この遺跡は、三星堆古城遺跡周辺にあった重要な集落とみられ、約5千年もの間続いた地域発展の足跡を網羅している」との見解を示している。四川省広漢市南豊鎮聯合村1組にある「聯合遺跡」は、三星堆古城遺跡から約8キロメートル離れた場所にある。2019年10月から2020年6月末までの間に、面積4500平方メートルの遺跡の発掘が行われ、極めてバラエティに富んだ新石器時代から商、周、秦、漢、魏、晋、唐、宋、明、清の各時代の出土品が発見されている。
こうした出土品のうち、三星堆4期の「陶製のブタ」がこのほど世間の注目を集めている。発掘された陶製のブタは、真ん丸な顔につぶらな瞳、大きな鼻、そして口元は微笑みを浮かべたような表情をしている。この「陶製のブタ」を目にしたネットユーザーがすかさず、「これって人気ゲームの『アングリーバード』に登場する敵キャラのミニオンピッグに激似!」とコメント。「三星堆のブタ」は、微博(ウェイボー)の人気検索ワードにランクインした。さらには三星堆博物館の微博公式アカウントにも、「三星堆のブタの展示予定はありますか?実物を是非見たい!」など矢も楯もたまらなくなったネットユーザーたちからコメントが寄せられた。なお、公式アカウント側の回答は、「まだそこまで決まっていない」というものだった。
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