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パンダの分布
   


絶滅危惧種ジャイアントパンダと遊んで学べる〜四川省ジャイアントパンダ保護区/四川省開発によって森林面積が縮小したことから生活圏を失い、毛皮目的の乱獲でさらにその数を減らしたジャイアントパンダ。中国全土に生息していたジャイアントパンダは、古代300万年前からほとんど変わらない姿のままひっそりと絶滅へと向かっています。国際自然保護連合のレッドリストで「絶滅危惧種」に指定されているジャイアントパンダは、自然の中ではわずかに500頭ほどが生息するばかりだといいます。この数字に世界各地の動物園で飼育されている数と中国国内の施設で飼育されている数を加えても、1000頭に満たないとされる。

パンダは、中国の国宝であるだけでなく、自然が人類に残した貴重な遺産でもあります。1961年に、「世界野生生物基金」(今は世界自然基金WWFとなっています)が設立した時、世界中数多くの稀少動物の中から、パンダを「世界自然基金」という国際組織のロゴと旗の図案に選び、世界的範囲ですべての野生稀少動物や植物を保護することの重要なシンボルとしてきました。最近中国林業局が公表した第三回のパンダセンサス結果によると、パンダの総計数は現在1600頭あり、その80%は四川省にいるのです。2011年迄、世界で人工飼育パンダは333頭あり、年中10頭以上のパンダを飼育する能力を持つのは四川省臥龍での中国パンダ保護研究センター、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地、陝西省絶滅野生動物救出&飼育研究センター及び北京動物園の4箇所しかないです。絶滅危惧種としてのパンダをタイムリーな保護をしなければ、近い将来に世界ではジャイアントパンダの姿が見えなくなるのは過言ではないでしょう。

パンダの生息地は、中国の四川省、甘粛省、陜西省の2300?4000mの高地の竹林、パンダの生活している海抜2600〜3500メートルの竹林は終年空気が希薄で、雲と霧が漂っていて気温が20以下です。育児用の巣と隠れる場所が有無の他、パンダの分布と密度もまた竹、地形、水源などの要素に影響されています。現在、人間による妨害がパンダ分布の主因となっています。冬眠せず、寒さと湿気を怖がらず習性を持つパンダは-4?14度の低温でも平気に白雪に厚く被られる竹林を行き渡り、湿度80%の環境に慣れています。

ジャイアントパンダは今よりも標高の低い山に生息していましたが、今ではその大部分は開発されてしまいました。現在、ジャイアントパンダの生息地は、竹が育つ標高1,200〜3,400mの高地に限られています。その生息環境は、竹が森の低層を形成しているチベット高原の東端、中国西部の温帯山地林です。しかし現在、その生息域は、大きく6ヵ所ほどの分断された山岳域に限定されています。現在わかっているジャイアントパンダの最も大きな個体群(約600頭)は、四川省の岷山山地に生息しています。岷山と秦嶺山地は、最も個体数の密度が高い地域と見られています。

中国政府はジャイアントパンダの個体数の60%以上を保護するため、33カ所のパンダ保護区を設立しました。今後さらに、分断されたそれぞれの個体群が、相互に交流出来るように「緑の回廊(コリドー)」を造る計画を進めています。ジャイアントパンダはクマの仲間では最も稀少であり、世界で最も絶滅のおそれが高い哺乳類の一種です。しかし現在、野生のジャイアントパンダが何頭いるのかは、正確には分かっていません。ジャイアントパンダは高山の急斜面の竹やぶに生息しているため、個体数を数えるのが困難なのです。