1、高山病とは
高山病とは、低酸素状態に置かれたときに発生する症候群。高山では空気が薄いため、2700m以上の高山に登り酸欠状態に陥った場合に、さまざまな症状が現れる。
主な症状は、頭痛、吐気、眠気、手足のむくみ、睡眠障害、運動失調などである。 2、高山病の予防と対応
高山病と年齢はあまり関係がない。普通、怖がったり興奮しすぎたりする場合は高山病にかかりやすいこともあるから、平常心を保つことが高山病を防止するのに役に立つと思っている人も多い。
初めて高原で行動する場合、激しい運動、暴飲暴食、飲酒、喫煙などはお控えください。そして、高原は乾燥しているため、ビタミン摂取や水分補給をすることも必要である。また、風邪を引くと高山病への抵抗力が弱くなるから、風邪を引かないように気をつけてください。最後に、高原では空気が地上と比べて薄いため、初めて高原に行く人は息が弾むことが多い。その場合は息を調整し、ゆっくりと呼吸することが大事である。
高山病にかかる場合、体調によって、適切な薬を飲んでください。
参考:
「高原景天(高原へいく10日前あるいは10日以上前に服用)」、「高原安(高原についてから服用)」、「西洋参含片」、「迪康(疲労回復に効果的)」、「百服(高山病による頭痛に効果的)」、「西洋参(疲労回復に効果的)」、「速效救心丸(服用量に気をつけてください)」、「丹参丸(心臓血管薬)」、「葡萄糖液」。
3、チベット到着後高山病にかかる場合の対応
軽い高山病なら自分で回復することもできるが(上記の方法などで)、重い高山病にかかる場合、現地の病院や医療衛生院で治療を受けたほうがよい。
4、チベットの立ち入りは身体検査が必要
身体検査は特に必要ではないが、心臓血管、呼吸器などに問題のある人(高血圧、糖尿病、気管炎、風邪患者など)は、事前に身体検査をし、医者のアドバイスを聞いた上で判断してください。それから、普段は運動習慣のある人も、高原へ行く15日前(あるいは15日以上前)、運動をやめたほうがよい。なぜかというと、空気の薄い高原で運動を続けると、運動により酸素が消耗されやすく、心臓の負担が重くなり、逆に高山病になりやすいからである。
5、風邪を引いた場合は高原へ行けるのか。
風邪を引くと、抵抗力が弱くなる。風邪を引いた状態で高原に入ったら、高地肺水腫になる可能性もかなり高い。だから、風邪が治った後高原へ行ってください。
6、チベットでシャワーができるのか。
チベットの大都市(ラサ、ジカゼ、ジャンズなど)では、シャワーのできる所がある。または
普通クラス以上(普通クラスを含め)のホテルの部屋では、シャワーが付いている。ただ、高原の気候に慣れてからシャワーしたほうがよい。
7、空路で行くほうが高山病にかかりやすい
汽車やバスで行く場合、スピードが飛行機よりかなり遅いから、体がゆっくりと調整したり回復したりできる。一方、飛行機で行く場合、いきなり標高の高い所へ行くのだから、体が慣れない可能性が高い。だが、四川ーチベット、雲南ーチベットの間の自動車道は険しく、雨の日は特に危険である。
8、雨の季節の道路状況はどうなの?雨具を持って行く必要があるのか
チベットは雨の季節が主に6月〜8月である。そして、雨の季節には、道路状況は非常に悪く、大雨の場合道が倒れることもよくある。こうなると、別の道で行くしかない。また、チベット現地では道路を復旧したり整備したりする軍隊もあるから、普通は数時間で解決できる。
また、チベットでは雨が夜に降ることが多い。ツアーで行く場合、昼間は観光バスにいるから特に心配する必要がないが、セルフ旅の場合(ハイキング、登山、探検など)、雨具(レインコート、防水服、傘、防雨靴など)を持っていったほうがよいだろう。
●高山病その他の注意点
子供は成人よりも高山病にかかりやすく、また小さい子供は高山病でみられる食欲不振や倦怠感などの不定愁訴をうまく話すこと
ができませんので、旅行は避けられるほうがよいでしょう。
●高地旅行の必需品
高山地帯は日差しが強いので、帽子、サングラス、日焼け止めをご持参されることをおすすめします。
また、乾燥している地域ですので、リップクリームも持っていくといいでしょう。
注意:高山病の対処法および薬品については、参考程度にお読みください。詳細な対処法については、必ず高山病の正確な情報を持つ専門の医師にご相談ください。
高地に入る前、準備しておくべき事項
@ 過去に高地を訪れたり、滞在した経験のある人が周囲にいるならば、アドバイスをもらってみてください。そうすることで心の準備ができ、過剰な緊張も避けられます。
A 高地に入る前、呼吸器系疾患に感染しないように、しばらくお酒とタバコを我慢してください。疲労を避け、十分休みを取り体力を温存してください。セイヨウニンジンを適当に食べ、酸素の欠乏に耐えられる機能を向上させるとされております。呼吸器系
の症状があるのであれば、治るまでチベットを訪れないほうが安全です。
B 精神の安定も高山病を克服する妙薬です。落ち付きと自信は自律神経の正常化を助け、高山病によって起こる一連の症状を和らげることができます。それに対して、気が小さく心配性の人は大脳の酸素消耗量も多くなるので、かえって高山病にかかりやすく 、苦しさを増す一方で、症状の改善を遅らせてしまいます。
C 高地に入った経験のない方は、事前に必ず健康診断を受診してください。貧血症や高血圧症を抱えている方は絶対に油断してはいけません。
高地に入ってからの注意事項
@できれば携帯用酸素ボンベと高山病を予防する薬を携行することをお勧めします。
A高地では気温が低く、朝晩の温度差も激しいので、風邪を引かないように充分な防寒の可能な服を用意してください。寒さと呼
吸器系疾患によって急性高山病を発症するおそれがあります。
Bもしも高地に入る途中でひどい高山病にかかった場合はすぐに対処し、高山病の薬を飲んでいただきます。症状が深刻な場合は、酸素を吸入してください。
Cバスでの移動は長時間に及び、移動による体力の消耗も大きくなりますので、水、飲料と消化しやすい食べ物を充分に持っておくことをお勧めします。
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