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チベット旅行知識
   

チベットは中国の南西部にあり、古来よりここに住みついていたチベット人の先祖は長い歳月をかけ、チベット高原に散在していた多くの部落を統一し、現在のチベット族になりました。チベット人の多くは農牧業を生業とし、羊やヤクを飼ったり、ジャガイモやアブラナを栽培して生活を営んでいます。チベットはその独特な地理と自然に恵まれた秘境であり、さらにはチベット仏教の聖地でもあるゆえ、世界各国の旅行者・巡礼者とっての憧れの地でもあります。

チベットは総じて標高3000メートル以上の地域ですので、年間を通じて昼と夜の寒暖の差は激しく、空気は乾燥しています。気温差に対応するのも大変ですし、寒いと感じても日焼けをしたりする、いつもと違う感覚に陥るでしょう。ただ、ラサは大きな街であり、インフラや建物も整っていますので、冬でもさほど問題なく観光することができます。また、冬はチベットでは巡礼のシーズンといわれ、ポタラ宮やジョガンといった宗教的な中心地があるラサには、周辺から多くのチベット族の人たちが訪れますので、チベットらしさを味わえる絶好の季節でもあります。

チベット旅行のベストシーズン:4月〜10月
旅行に最適なシーズンは、4月〜10月です。その中に、6月から9月まで(7月と8月が混雑)が一番いい時期だとされております。チベットは乾湿の二つの季節に分かれ、乾季は9月から翌6月までとなり、その間降水量が少なく、都市部にも雪があまり降りません。この間は非常に乾燥している上に、強風の日も多く、ひとたび風が吹くと砂は舞い上がり石も転がるほどで、目も開けることができず、歩くことすら困難になります。乾季が終わる6月から9月までの間はチベットの湿季で、毎日のように雨が降りますが、不思議なことに雨は夜にしか降りません。夜になると、小雨がしとしとと降り始め、大雨になることはなく、降水時間も長くありません。この間チベットでは酸素濃度が高く、温度も最適なので、チベットを旅行するのには最も適しています。
観光シーズン
最高観光シーズン:7月から9月まで。チベット観光に最適なシーズンは、気温が穏やかで、祭りも多い7月から9月までです。 チベットの厳寒地区では冬が長く、夏が短いです。チベット東南部のみ四季がわりとはっきりしています。

チベット仏教
チベット人の多くはチベット仏教を信仰しています。イスラム教を信仰するチベット人はわずか2000人程度、カトリック信者は約600人にすぎません。ラサは成立以来、政治と宗教が一体となった、いわば宗教都市としての歴史を歩んできました。「ラ」はチベット語で神(仏)、「サ」は土地を意味し「神の地」を意味する名前です。ラサは現在では中国の一部とされ、チベット自治区の首府の街となっています。しかし、古くからチベット文化圏の政治・文化・宗教の中心であり、都として栄えてきました。人口の8割以上を占めるチベット族は、伝統的なチベット仏教文化が色濃く継承しています。

チベット仏教の師僧として知られるパンチェン?ラマは宗教上のリーダでもあると同時に、政治上のリーダでもあります。かつてチベット仏教4大宗派の1つであるサキャ派がチベットを支配した時期、多くの寺院は各々が固有の領地と小作農を持ち、寺院を中心とする独立したコミュニティを形成していました。こうした宗教を基軸とし、政治、文化、歴史、医薬、芸術が一体となった、独特のコミュニティは長い歴史の中に受け継がれ、今も数多くのお寺が人々の生活に密着しています。

ラサの街を歩くと、特にポタラ宮、ジョカン寺(大昭寺)(大昭寺)、ラモチェ(小昭寺)の周りで、転経器を手に持ち回している多くの人を目にすることができます。転経器はマニ車(マニコロ)とも呼ばれ(マニはチベット語で「宝珠」、コロは「チャクラ:円」の意)、その側面には仏教の陀羅尼(呪文)の1つである六字真言(六字大明呪)が刻まれています。チベット仏教では、この六字真言を唱える回数が多ければ多いほど、観世音菩薩にの敬虔な心を表すこととなり、輪廻の苦から抜け出すことができるとされています。マニ車を右回り(時計回り)に一回転させると経を一回唱えるのと同じ功徳が得られるのだそうです。転経は、決められたルート(遍路)に従って巡礼します。チベット仏教の信教者にとってのチベット?ラサはまさに聖地であり、世界の中心です。ラサでは今日も多くの信徒たちがマニ車を手に巡礼しています。

動物を追い支払うしないことこと。チベット自治区の原野で、赤、黄、緑の布の標識がつけられた牛や羊を見かけても、追い払ったり、傷つけたりしないでください。これらの動物はチベットの人々が神にささげたお供え物です。 また、タカやワシはチベット人にとって神聖な鳥ですので、猟銃で撃つことは厳禁とされています。許可なく、廟(ゴンパ)に入ることは慎んでください。廟内では、禁煙となります。 廟内では、勝手に仏像、経典を撮影したり、触れたりしないでください。一部の地方では、時計と逆回りの方向で観光することは避けてください。家の敷居を踏まないこと。チベット族のテントや家屋に入るときは、敷居を踏まないようにしてください。

食べ物
チベットの食事、宿泊事情は上海などの沿岸部と異なります。チベット族の主要食品は、牛肉、羊肉、乳のかすなどを陰干しにしたバター、バター茶、甜茶、チンコー酒(ハダカムギの酒)、ツァンパなどです。 チベットの中、大都市のレストランでは、白菜、カボチャ、乾物類と豆鼓(大豆発酵食品)などが使用されていますが、質素なものとなります。

高山病
チベットは標高3000メートルを超える高地のため、空気が薄く頭痛や吐き気といった高山病(高度障害)を起こす場合があります。 予防には滞在中の暴飲暴食、飲酒、喫煙、入浴を避け、普段よりも白湯やミネラルウォーターなどで水分を多く摂取することや、ゆっくりと行動するよう心がけることが有効です。 また、重度の風邪、高血圧、循環器系、呼吸器系の病気、咳が出て発熱している方は旅行に適しません。事前に医師とご相談のうえ、お申し込み下さるようお願い致します。体調が悪い時は、高山病(高度障害)を起こしやすい場合がありますので、出発前に体調を整えて旅行に参加するよう心がけてください。

紫外線対策について
チベットの大半は高地に位置し、極度に乾燥し、酸素濃度も薄いため、平地とは比較にならないほどの強烈な紫外線に晒されます。紫外線強度は標高が100m高くなるごとに1%増加するとされます。標高4000メートルのチベットの高地では、日本の東京の1.4倍もの紫外線が降り注ぐ計算です。そんな環境下では目や皮膚にとって大きな試練となります。女性はもちろん男性も、事前にサングラスや日焼け止め、スキンケア用品などの紫外線対策グッズを準備しておきましょう。
@帽子:紫外線を広範囲に遮ることができる、つばの広い帽子を被りましょう。
Aサングラス:高地の強い日差しと紫外線は目に障害を起こす恐れがあり、帽子に加えサングラスを併用することを勧めます。チベットでは氷雪に覆われた環境が多く、照り返しも強烈です。そんな環境下の日差しの中で、サングラスも帽子も持たず数時間を過ごせば、雪目(雪盲)になりかねません。雪目とは、雪に反射した紫外線で目の角膜?結膜が炎症を起こし、痛みが走ったり腫れ上がったり、目が開けていられなくなったりする現象です。重度になると視力低下を起こすこともあり、注意が必要です。紫外線をカットできるサングラス、できれば横からの光の侵入も防げるタイプがお勧めです。
Bコンタクトレンズを使用されている方は、使用を避けるか眼鏡に替えることをお勧めいたします。チベットではあちこちで埃が舞い、衛生状態がよくない場所もありますので、極力コンタクトレンズを使用しないことが好ましいです。もしどうしてもご使用になりたい場合は、使い捨てタイプをお勧めします。
C日焼け止め:SPF15以上のものをお勧めします。また日焼け止めがその効果を発揮し始めるまで少し時間がかかるものがあります。ご使用になる日焼け止めの説明書をよくお読みになり、用法?用量を守って的確にご使用ください。
Dリップクリームと鼻腔用の薬:高地では非常に乾燥しているので、肌や粘膜が敏感な方は鼻血や唇の荒れが起こる恐れがあります。リップクリームと鼻腔?粘膜に使えるクリームや保湿薬、トローチやのど飴などを携行し、粘膜の保護と症状の改善に使います。
E顔パック:果物と野菜を多めに摂食するほか、肌を保湿する顔パックも持っていたほうがベストです。滞在中は毎日顔パックをご利用されることをお勧めします。
F熱中症の予防:高地の日差しと乾燥は恐ろしく、特に夏場に長時間屋外にいる時は危険です。高地の乾燥地帯では脱水が早く進むため、咽の乾きを自覚したときには、体内では既にかなりの脱水が進行していることになります。咽が乾く前にこまめに水分補給することと、汗で失われるミネラルを補うために適度な塩分も摂るようにしましょう。

着物
厚いコートを用意。チベット自治区、特に青蔵高原は、昼と夜の気温の差が大きいので、防寒具(ダウンジャケット、手袋、毛糸の帽子など)の準備が必要です。
食べ物と日焼け止め。食料、飲料水をご用意されることをおすすめします。 その他、日差しが強いので、サングラスや日焼け止めをご用意ください。

 


チベット文化芸術

チベット民族文化はずっと中華文化の宝庫の中、きらきら光る真珠です。チベット族の本土文化はもともとヤク河谷の吐蕃文化と青蔵高原西部にある古象雄文化が徐々に融合して形成されたものです。西暦7世紀の松賛乾布の時期、仏教は中原、インド、ネパールから吐魯蕃に伝来し、次第に特色のあるチベット仏教に形成され、発展しました。同時に、南アジアのインド、ネパール文化及び西アジアのペルシア文化、アラブ文化など、特に中原の漢文化は、チベット文化の発展に大きな影響を与えました。チベット歴史的発展の過程で、チベット族の建築芸術と彫刻、絵画、装飾、工芸美術などの造形芸術及び音楽、舞踊、演劇、言語文字、書面文学、民間文学、チベット医学・チベット薬、天文暦計算はいずれも高いレベルに達しました。

中国チベットの文化芸術は歴史が長く、民族と地域の特色が濃く、チベット仏教文化芸術はチベット文化芸術の主体です。チベットの文化芸術は、発展は今まで5千年もあり、その形成と発展は7世紀前の先史文明、吐蕃期の文化定型、元明期の高度発展と清代の繁栄の全盛期の4つの歴史段階に大別できます。

チベットには多くのチベット文化を象徴する仏教的建造物があります。ユネスコ世界遺産として知られるポタラ宮をはじめ、ジョカン寺(大昭寺)、ラモチェ寺(小昭寺)、デプン寺(哲蚌寺)、セラ寺(色拉寺)、ガンデン寺 (甘丹寺)、ツルプ寺(楚布寺)など数多くのチベット仏教寺院があります。どの寺にも重厚な歴史があり、それぞれに数多くの仏典、壁画、多様な芸術品が存 在し、極めて高い価値を持っています。  ラサでは、いたるところでたくましく信仰深い伝統的かつ封建的な人々を見かけます。チベットの祭りの日程をご確認ください。  

手工芸品
チベットは郷土の息吹が豊かで民族風の手工芸品がたくさんあります。例えば様々な木製の椀や銀、竹で作られた椀などのチベット手工芸品です。そのほかネパール、インドなどの商人が量産した模造品も販売されています。例えば骨を彫って作った動物模型や古めかしい処理をほどこした骨董品などがあります。

1、服装:チベット族の男女は多くお下げを蓄え、アクセサリーをつけるのが好きで、服は布のない羊の皮のガウンである。

2、飲食:チベット族の人々はバター茶とミルクティーが好きで、主食は牛羊肉である。

3、建築:チベット族の家屋は平らで窓が多く、造形が簡潔で、敦実質が素朴で、濃厚な民族の特色を持っている。

4、文学:チベット族文学は多彩で、「ゲザル王伝」は世界で最も長いラップ叙事詩として知られており、「倉央嘉措ラブソング」も世界に知られている。

5、歌舞:チベット族の歌舞は独特な特色があり、踊り方が優美で、独舞、対舞と群舞があり、上体腰腕で踊ったり、下体足足で踊ったりします。

6、パター茶、パター茶はチベット族の主な飲み物です。おもてなし好きのチベット人はパター茶で客をもてなします。このとき招かれた側は断ると失礼にあたります。町の茶屋でも人がいっぱいです。

7、陰干しの牛肉、羊の肉、
陰干しの肉は特色のあるチベットの食べ物です。毎年年末、気温が0℃以下になるとチベット人は牛肉や羊の肉を細かく切り、日蔭の場所に干します。翌年の2〜3月になると食べられるようになります。陰干しの肉はサクサクとした食感でとても美味しいです。

8、ハダカムギ酒、ハダカムギ酒はハダカムギを原料にして醸造した酒で度数が低く、チベット族の人々に好まれています。お酒の色はオレンジで、味は少し甘めです。アルコール度数が低いのでビールのような感じです。

、タンカ
タンカは線が複雑で、色彩が豊かな宗教色で溢れた掛け軸のことです。多くはチベット仏教をテーマとして描かれたものですが、ほんの一部は他の内容を表現したものもあります。タンカに使う顔料は透明ではない鉱石と植物から作った塗料で、ニカワと胆汁を一定的な配合で混ぜ合わせたものです。こうして出来上がったタンカは数千年を時が経っても色が褪せずに鮮やかです。

10、絨毯
絨毯はチベットの伝統的な手芸品です。庶民の間で普及しているので各地域には手芸品の工場があり、雰囲気もそれぞれ異なっています。織られたものには壁掛け、絨毯、マットレスと多種類の飾り物があります。江孜絨毯は世界でも名を馳せるブラント品で、多くの国に出荷、販売されています。チベット絨毯は柔らかく上品で美しく、洗っても毛落ちしなくて色褪せないという特徴があり、長年使い続けても価値のある物です。

11、チベットナイフ
チベットナイフはチベットで最も有名な伝統的な工芸品で、チベット人にとって日常生活に欠くことのできないものです。自分の身を守る武器としてまた肉を食べる食器として使われており、他にもある種の特別な装飾品としても用いられています。一般的に、男性が使っているチベットナイフは豪放で、刃も鋭いです。それに対して女性が使うものはスマートできれいです。銀で装飾を施した美しい鞘は特徴的で、細かな彫刻は他では真似できない代物です。

チベット伝統祝日

チベットはその独特な地理と文化、ガイドがついていれば見たい所に手順よく案内してくれますので、専用のガイドと専用車がチベットではお勧めです。


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