火焔山「トルファンはシルクロードにひときわ輝く宝石であり美酒である」そんなうたい文句に踊らされて行ってみたトルファンの印象を一言で述べるなら、それは「暑かった」に尽きます。トルファンは「火州」の別名のとおり、中国でもっとも暑い地方で、最高気温は50度近く、地表温度は70度にまで達するそうです。
写真はトルファン盆地の火焔山(フォイェンシャン)。ひだのある赤い岩肌から、そして夏には地表からゆらゆらと陽炎がたちのぼることからそう呼ばれるとか。ちなみにウイグル語では「ヤルクン?タグ」、つまり「炎の山」と言われます。
炎天下で5分も眺めていると、陽炎がゆらゆらしているのか、はたまた自分の頭が(暑さで)ぐらぐらしているのか、それすらもわからなくなります。日射病にはお気をつけ下さい。
交河故城
夕暮れの交河故城トルファンの街の西、約13キロのところにある交河故城(ジャオフー?グーチェン)。2つの河の間に、東西約1.6キロに渡って、まるで軍艦のように聳え立っている遺跡です。古くは西域36国の一つ、車師前国の都であり、前漢の時に交河と名付けられました。唐の時代には西州が設置され、最初に安西都護府が置かれたことで知られています。その後、高昌ウイグルの都として栄えました。
13世紀末、戦火にあって遺棄されましたが、高台にあったことと、この地方の少雨乾燥の気候のお陰で、比較的よい状態で保たれています。現存しているのは唐代から高昌ウイグルの時代にかけてのものだと考えられています。
トルファンの遺跡群の中で、個人的にお勧めなのがこの交河故城。スケールもさることながら、古代の街なみを自分の足で見て回ることができるのがポイントです。昔の住居跡、井戸、仏塔などを回りながら、遙かな昔に思いをはせてみるのも一興かと存じます。ちなみに一番奥までいそぎ足で行って30分、帰って30分かかります。途中で給水ポイントはありませんので、補給用の水分はお忘れなく。
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